労働基準法
労働条件の明示のルールの見直し
i. 今回の改正点の整理
労働条件の明示の規定の改正を簡単に整理すると次の通り。
1. すべての労働者に対する明示事項
- 就業場所・業務の変更の範囲の明示
すべての労働契約の締結と有期労働契約の更新のタイミングごとに、「雇入れ直後」の就業場所・業務の内容に加え、これらの「変更の範囲」についても明示を必要とする。
2. 有期契約労働者に対する明示事項等
- 更新上限の明示
有期労働契約の締結と契約更新のタイミングごとに、更新上限(有期労働契約の通算契約期間又は更新回数の上限)の定めがある場合には、その上限の明示を必要とする
- 無期転換申込機会の明示
「無期転換申込権」が発生する更新のタイミングごとに、無期転換申込に関する事項(無期転換を申し込むことができる旨(無期転換申込機会))の明示を必要とする。
- 無期転換後の労働条件の明示
「無期転換申込権」が発生する更新のタイミングごとに、無期転換後の労働条件の明示を必要とする。
労働基準法
雇止めに関する基準の見直し
i. 改正後の規定の整理・追加された規定のポイント
- 有期労働契約の変更等に際して更新上限を定める場合等の理由の説明
有期労働契約の締結後、当該有期労働契約の変更又は更新に際して、通算契約期間又は有期労働契約の更新回数について、上限を定め、又はこれを引き下げようとするとき
→ 使用者は、あらかじめ、その理由を労働者に説明しなければならない。
ii. 無期転換後の労働条件に関する説明
- 労働基準法の規定により、無期転換申込に関する事項及び無期転換後の労働条件を明示する場合
→ 使用者は、当該事項(特に、無期転換後の労働条件)に関する定めをするにあたって労働契約法3条2項の規定の趣旨を踏まえて就業の実態に応じて均衡を考慮した事項について、当該労働者に説明するよう努めなければならない。
労働基準法
裁量労働制に関する改正
i. 専門業務型裁量労働制に関する改正(対象業務の追加・協定事項の見直しなど)
- 専門業務型裁量労働制の対象業務
業務の性質上その遂行の方法を大幅に当該業務に従事する労働者の裁量に委ねる必要があるため、当該業務の遂行の手段及び時間配分の決定等に対し使用者が具体的な指示をすることが困難なものとして厚生労働省令で定める業務のうち、労働者に就かせることとする業務をいう。
具体的には、改正前の19業務に、今回の告示の改正で追加された「銀行又は証券会社における顧客の合併及び買収に関する調査又は分析及びこれに基づく合併及び買収に関する考察及び助言の業務(いわゆるM&Aアドバイザリー業務)」を加えた20業務が定められている。
- 協定事項の見直しなど
A. 専門業務型裁量労働制
⑥ 制度の適用に当たって労働者本人の同意を得ること(新設)
⑦ 制度の適用に労働者が同意しなかった場合に不利益な取り扱いをしないこと(新設)
⑧ 制度の適用に関する同意の撤回の手続(新設)
⑩ 同意及び同意の撤回の記録を協定の有効期間中及びその期間満了後5年間(当分は3年間)保存
B. 企画業務型裁量労働制
⑧ 制度の適用に関する同意の撤回の手続(同意自体は既設済)
⑨ 対象労働者に適用される賃金・評価制度を変更する場合に、労使委員会に変更内容の説明を行うこと(新設)
⑩ 同意及び同意の撤回の記録を決議の有効期間中及びその期間満了後5年間(当分は3年間)保存
ii. 労使委員会の要件の整理
労使委員会とは、「賃金、労働時間その他の当該事業場における労働条件に関する事項を調査審議し、事業主に対し当該事項について意見を述べることを目的とする委員会(使用者及び当該事業場の労働者を代表する者を構成員とするものに限る)」をいう。
具体的には、次の要件に適合するものでなければならない。
① 委員の半数は、労働組合(代表社員)に、任期を定めて指名されていること
→ 氏名は、管理監督者以外の者で、また、使用者の意向に基づくものであってはならない。
② 運営規程に定めなければならない事項
- 労使委員会の招集、定足数及び議事に関する事項(既設)
- 対象労働者に適用される評価制度及びこれに対応する賃金制度の内容の使用者からの説明に関する事項(新設)
- 制度の趣旨に沿った適正な運用の確保に関する事項(新設)
- 上記のほか、運営について必要な事項
(注)使用者は、指名された委員が労使委員会の決議等に関する事務を円滑に遂行することができるよう配慮しなければならない。
iii. 企画業務型裁量労働制に係る定期報告の整理
頻度: 決議の有効期間の始期から起算して6か月以内に1回、及びその後1年以内に1回
報告内容:
- 対象労働者の労働時間の状況
- 対象労働者の健康及び福祉を確保するための措置の実施状況
- 対象労働者の同意及びその同意の撤回の実施状況
労働基準法
高度プロフェッショナル制度の定期報告の頻度の見直し
(旧)決議が行われた日から起算して6か月以内ごと → (新)決議の有効期間の始期から起算して6か月ごと
労働安全衛生法
雇入れ時・作業内容変更時の安全衛生教育の省略規定の改正
i. 雇入れ時の教育の省略の整理
-安衛令2条3号に掲げる業種(安全管理者を選任すべき業種以外の業種)の事業場の労働者については、教育事項のうち、
① 機械等、原材料等の危険性又は有害性及びこれらの取扱い方法に関すること
② 安全装置、有害物抑制装置又は保護具の性能及びこれらの取扱いの方法に関すること
③ 作業手順に関すること
④ 作業開始時の点検に関すること
の省略が可能であったが、この省略規定が削除された
- なお、この改正後も、各教育事項の全部又は一部に関し十分な知識及び技能を有していると認められる労働者については、当該教育事項の省略が可能であり、この省略規定は削除されていない。
労働安全衛生法
化学物質管理者・保護具着用責任者の選任の義務化
1. 化学物質管理者の選任等のポイント
- 化学物質管理者の選任は、次に定めるところにより行わなければならない。
a. 化学物質管理者を選任する理由が発生した日から14日以内に選任すること
b. 次に掲げる事業場の区分に応じて、それぞれに掲げる者のうちから選任すること
i. リスクアセスメント対象物を製造している事業場
→ 厚生労働大臣が定める化学物質の管理に関する講習を修了した者又はこれと同等以上の能力を有すると認められる者
ii. iに掲げる事業場以外の事業場
→ iに定める者のほか、その業務を担当するために必要な能力を有すると認められる者
- 事業者は、化学物質管理者を選任したときは、当該化学物質管理者に対し、必要な権限を与えるとともに、当該化学物質管理者の指名を事業場の見やすい箇所に掲示すること等により関係労働者に周知させなければならない。
2. 保護具着用管理責任者の選任等のポイント
- 保護具着用管理責任者の選任は、選任すべき事由が発生した日から14日以内に行うこととし、保護具に関する知識及び経験を有すると認められる者のうちから選任しなければならない。
- 事業者は、保護具着用管理責任者を選任したときは、当該保護具着用管理責任者に対し、必要な権限を与えるとともに、当該保護具着用管理責任者の氏名を事業場の見やすい場所に掲示する事等により関係労働者に周知させなければならない。
労働安全衛生法
ばく露の程度の低減等の規定の拡充(リスクアセスメント対象物健康診断の創設等)
1. ばく露の程度の低減等の規定の拡充
- 2項の新設規定は、労働者がばく露される程度を厚生労働大臣が定める濃度基準以下とする措置の義務化である(一定の屋内作業場が対象)
- 3-9項の新設規定が、リスクアセスメント対象物健康診断に関するもの
a. 事業者は、リスクアセスメント対象物による健康障害の防止のため、リスクアセスメントの結果に基づき、関係労働者の意見を聴き、必要があると認めるときは、医師又は歯科医師(医師等)が必要と認める項目について、医師等による健康診断(第3項健診)を行い、その結果に基づき必要な措置を講じなければならない。
また、事業者は、一定の業務に従事する労働者が、濃度基準値を超えてリスクアセスメント対象物にばく露した恐れがあるときは、速やかに、医師等が必要と認める項目について、医師等による健康診断(第4項健診)を行い、その結果に基づき必要な措置を講じなければならない。
b. 事業者は、上記の健康診断(リスクアセスメント対象物健康診断)を行ったときは、リスクアセスメント対象物健康診断個人票を作成し、5年間(がん原性物質は30年間)保存しなければならない。
c. 事業者は、リスクアセスメント対象物健康診断を受けた労働者に対し、遅滞なく、当該健康診断の結果を通知しなければならない。
(発展)
- 衛生委員会の付議事項の追加
この改正の影響で、衛生委員会の付議事項に、以下が追加となった
1. 安衛則577条の2第2項及び8項
2. 同条2項及び4項の医師又は歯科医師による健康診断の実施に関すること
(発展)
- リスクアセスメント対象物健康診断に関するガイドラインからの抜粋
- リスクアセスメント対象物健康診断の費用負担
費用は事業者が負担しなければならない。
派遣労働者については、派遣先事業者が費用負担しなければならない。
- 既存の特殊健康診断との関係
特殊健康診断の実施が義務付けられている物質及び歯科健康診断の実施が義務付けられている物質については、重複して実施する必要なし
労働安全衛生法
化学物質による労働災害が発生した事業場等における化学物質管理の改善措置の創設
1. 化学物質による労働災害が発生した事業場等における化学物質管理の改善措置の整理
- 労働基準監督署長は、化学物質による労働災害が発生した、又はそのおそれがある事業場の事業者に対し、当該事業場において化学物質の管理が適切に行われていない疑いがあると認めるときは、当該事業場における化学物質の管理の状況について、改善すべき旨を指示することができる。
- 上記の指示を受けた事業者は、遅滞なく、事業場の化学物質の管理の状況について必要な知識及び技能を有する者として厚生労働大臣が定めるもの(化学物質管理専門家)から、当該事業場における化学物質の管理の状況についての確認及び当該事業場が実施し得る望ましい改善措置に関する助言を受けなければならない。
- 上記の確認及び助言を求められた化学物質管理専門家は、事業者に対し、確認後速やかに、当該確認した内容及び当該事業場が実施し得る望ましい改善措置に関する助言を、書面により通知しなければならない。
- 事業者は、上記の通知を受けた後、1月以内に、当該通知の内容を踏まえた改善措置を実施するための計画を作成するとともに、当該計画作成後、速やかに、当該計画に従い改善措置を実施しなければならない。
- 事業者は、上記の計画を作成後、遅滞なく、当該計画の内容について、③の通知及び当該計画の写しを添えて、改善計画報告書により所轄労働基準監督署長に報告しなければならない。
- 事業者は、上記の計画に基づき実施した改善措置の記録を作成し、当該記録について、上記の通知及び当該計画とともにこれらを3年間保存しなければならない。
労働者災害補償保険法
心理的負担による精神障害の認定基準の改正
1. 精神障害の悪化の業務起因性が認められる範囲を見直し
(旧)悪化前おおむね6か月以内に「特別な出来事」(特に強い心理的負荷となる出来事)がある → 業務起因性あり(特別な出来事なない場合は業務起因性なし)
(新)悪化前おおむね6か月以内に「特別な出来事」あり → 業務起因性あり
「特別な出来事なし」、ただし「業務による強い心理的負荷があるか(心理的負荷の全体評価「強」)→ 悪化の態様や系統から業務による強い心理的負荷によって精神障害が著しく悪化した → 業務起因性あり
「特別な出来事なし」、ただし「業務による強い心理的負荷があるか(心理的負荷の全体評価「強」)→ 悪化の態様や系統から業務による強い心理的負荷によって精神障害が著しく悪化していない → 業務起因性なし
「特別な出来事なし」、ただし「業務による強い心理的負荷があるか(心理的負荷の全体評価「強」以外)→ 業務起因性なし
2. 医学意見の収集方法の効率化
(旧)専門医3名の合議による意見収集が必須な事案(自殺事案・「強」判断事案)
(新)特に困難なものを除き専門医1名の意見で決定できるよう変更
→ (流れ)主治医意見判断 → 専門医(地方労災医員等)意見判断 → 専門部会(地方労災医員協議会精神障害専門部会)意見判断 → 法律専門家助言
雇用保険法
特定一般教育訓練・専門実践教育訓練に係る教育訓練給付金の受講前の必要書類の提出期限の緩和など
【内容】 特定一般および専門実践教育訓練の受受資格確認手続き(キャリアコンサルティング受講等)の提出期限が、従来の「受講開始日の1か月前まで」から、「原則として受講開始日の14日前まで」に緩和された。(やむを得ない理由がある場合は前日まで)。
【Trap】 数字の穴埋め、または「いかなる場合も1か月前までに提出」という記述が ×。
健康保険法
費用の負担等に対する改正
1. 全国健康保険協会の業務に関する改正
- 用語の確認
a. 前期高齢者納付金等 前期高齢者納付金及び前期高齢者関係事務費拠出金
b. 後期高齢者支援金等 後期高齢者支援金、後期高齢者関係事務費拠出金及び出産育児関係事務費拠出金
c. 流行初期医療確保拠出金等 流行初期医療確保拠出金及び流行初期医療確保関係事務費拠出金
2. 出産育児交付金
- 出産育児一時金・家族出産育児一時金(出産育児一時金等)の支給に要する費用の一部
→ 社会保険診療報酬支払基金が保険者に対して交付する出産育児交付金をもって充てる。
※出産育児交付金の額のポイント
年度ごとに、出産育児一時金等の支給に要する費用の額(R6,7はその額の1/2) × 出産育児支援金率(R6,7年度は100分の7)
- 出産育児関係事務費拠出金について
後期高齢者医療広域連合から出産育児支援金を徴収し、保険者に対し出産育児交付金を交付する業務などに関する事務の処理に要する費用に充てるため
→ 社会保険診療報酬支払基金は、保険者から、出産育児関係事務費拠出金を徴収する。
3. 国庫負担
対象
- 健康保険事業の事務(前期高齢者納付金等、後期高齢者支援金等(出産育児関係事務費拠出金含む)、日雇拠出金、介護納付金、流行初期医療確保拠出金の事務含む)の執行に要する費用
内容
- 毎年度、予算の範囲内で負担
4. 全国健康保険協会に対する国庫補助
対象
協会が管掌する健康保険の事業の執行に要する費用のうち、被保険者(日雇特例被保険者を除く)に係る
- 療養の給付(一部負担金に相当する額は控除)などの保険給付(出産育児一時金・家族出産育児一時金、埋葬料、家族埋葬料を除く)の支給に要する費用の額(調整対象給付費見込み額の3分の1に相当する額を除く)
- 前期高齢者納付金の納付に要する費用の額に一定の割合を乗じて得た額
- 流行初期医療確保拠出金の納付に要する費用の額
の合算額(前期高齢者交付金がある場合には、当該合算額から当該前期高齢者交付金の額を基準として政令で定める額を控除した額)
内容
上記の額に、1000分の130から1000分の200までの範囲内において政令で定める割合(当分の間、1000分の164)を乗じて得た額を補助
(ひとこと)
日雇特例被保険者に係る保険給付費などの国庫補助は、上記とは別の条文(健保法154条)に規定されているが、流行初期医療確保拠出金の納付に要する費用の額が加わったことを除いては、実質的に変更はない。
5. 保険料の徴収
- 都道府県単位保険料率の考慮要素に、「出産育児関係事務費拠出金(後期高齢者支援金等の中身の一つ)」「流行初期医療確保拠出金等」に要する費用の予想額が含まれたことに注意。
また、考慮される費用の予想額から、「出産育児交付金」の額を除くこととされたことに注意
- 特定保険料率の考慮要素に、「出産育児関係事務費拠出金(後期高齢者支援金等)」「流行初期医療確保拠出金等」の額が含まれたことに注意
6. 健康保険組合の財政調整に関する改正
- 健康保険組合の財政調整の対象となる費用に、「出産育児関係事務費拠出金(後期高齢者支援金等)」「流行初期医療確保拠出金等」に要する費用が含まれたことに注意
- 国庫負担に関する規定が制度されたことに留意
健康保険法
その他
1. オンライン資格確認方法の拡充
(ひとこと)
船員保険法施行規則、国民健康保険法施行規則、高齢者医療確保法施行規則においても同様の改正が行われている。
2. 健康保険組合における被保険者の資格取得の届出についての被保険者の住所の記載の必須化
3. 被保険者の資格取得の届出における個人番号の記載の明確化など
国民年金法
前納保険料の還付記号の申出の創設
追加された規定(国年令8条3項・4項)は、前もって将来の一定期間の国民年金保険料を納付する「前納」を行った被保険者が、前納に係る期間の経過前に被保険者資格を喪失等した場合において、あらかじめ、当該場合には前納保険料の還付を一定の口座において受けることを希望する旨の申出をしていたときは、当該者が前納保険料の還付を請求したものとみなして、当該口座に還付することとするもの
労務管理その他の労働に関する一般常識
職業安定法の改正
1. 労働条件等の明示に係る明示事項のうち今回の改正で追加された事項
- 労働者が従事すべき業務の内容に関する事項(従事すべき業務の内容の変更の範囲を含む)
- 就業の場所に関する事項(就業の場所の変更の範囲を含む)
- 有期労働契約を更新する場合の基準に関する事項(通算契約期間(労働契約法18条1項に規定する通算労働期間)又は有期労働契約の更新回数に上限の定めがある場合には当該上限を含む)
(※)この事項にあっては期間の定めのある労働契約(当該労働契約の期間の満了後に当該労働契約を更新する場合があるものに限る。以下この項において「有期労働契約)に係る職業紹介、労働者の募集又は労働者供給の場合に限る。
労務管理その他の労働に関する一般常識
障害者雇用促進法の改正
1. 障害者雇用率の引上げ等
民間企業の事業主に適用される障害者雇用率(100分の2.5(2.5%))や、対象障害者を1人以上雇用しなければならない民間企業の事業主の常時雇用労働者数(40人以上)は、確実に覚えておこう。
選択式で出題される可能性が高い。
2. 雇用義務に係る規定の特定短時間労働者についての適用に関する特例の創設
a. 障害者雇用率制度の整理
i. 用語の整理
- 対象障害者 身体障害者、知的障害者又は精神障害者(精神保健及び精神障害者福祉に関する法律の規定により精神障害者保健福祉手帳の交付を受けているものに限る)をいう
- 短時間労働者 1週間の所定労働時間が、当該事業主の事業所に雇用する通常の労働者の1週間の所定労働時間に比して短く、かつ、30時間未満である常時雇用する労働者をいう。
- 特定短時間労働者(新設) 短時間労働者のうち、1週間の所定労働時間が10時間以上20時間未満の範囲内にある労働者をいい、当該算定に係る事業主から指定障害者福祉サービス(就労継続支援A型)を受けているものを除く
(参考)指定障害福祉サービスの就労継続支援A型 一般企業に雇用されることが困難であって、雇用契約に基づく就労が可能である者に対して、雇用契約の締結等による就労の機会の提供及び生産活動の機会の提供を行うもの
ii. 実雇用障害者数
雇用義務の対象となる障害者は、対象障害者である。
実際の雇用障害者数の算定方法は、次の通り(1人雇用した場合のカウント方法)
- 身体障害者(知的障害者)
- 短時間労働者以外 → 1人
- 短時間労働者(20時間以上30時間未満) → 0.5人
- 特定短時間労働者(10時間以上20時間未満) → -
- 身体障害者(重度の場合)
- 短時間労働者以外 → 2人
- 短時間労働者 → 1人
- 特定短時間労働者 → 0.5人
- 精神障害者
- 短時間労働者以外 → 1人
- 短時間労働者 → 1人(当分の間)
- 特定短時間労働者 → 0.5人
(ひとこと)
障害者雇用促進法では、国・地方公共団体についても、障害者の雇用義務を規定しており、その規定においても、一般事業主と同様に「雇用義務に係る規定の特定短時間勤務職員についての適用に関する特例」が設けられている。
3. 障害者雇用調整金・報奨金の計算方法の見直し
- 追加された括弧書きの規定を計算式であらわすと、次の通り
- 超過数が120人を超えるとき
(29000円×120人)+(23000円×(超過数 - 120人))
a. 超過数 法定雇用障害者数を超えて雇用する対象障害者の数
b. 120人 10人×12ヶ月
- 障害者雇用納付金及び障害者雇用調整金・報奨金の整理
a. 障害者雇用納付金(常時雇用労働者数100人超)
法定雇用率未達成の事業主から、不足人数1人につき月額50000円を徴収
b. 障害者雇用調整金(100人超)
法定雇用率を達成している事業主に対し、超過数1人につき月額29000円(超過数が1ヶ月当たり10人を超える場合には、当該超える人数分については、1人当たり月額23000円)を支給
c. 障害者雇用報奨金(100人以下)
各月の常用労働者の4%相当又は6人(72人÷12ヶ月)のいずれか大きい数を超えて障害者を雇用している事業主に対し、超過数1人当たり21000円(超過数が1ヶ月あたり35人を超える場合には、当該超える人数分については、1人当たり16000円)を支給
社会保険に関する一般常識
国民健康保険法
1. 出産した被保険者等に係る国民健康保険料等の免除措置の概要
世帯に出産する予定の被保険者又は出産した被保険者がある場合
→ 世帯主に対して賦課する国民健康保険料(税)について、次の額を免除
(※)出産予定月の前月(多胎妊娠の場合には、3月前)から出産予定月の翌々月までの期間に係る所得割額及び被保険者均等割額
→ その費用は、公費で負担
費用負担 国1/2、都道府県1/4、市町村1/4
2. その他
i. 都道府県国民健康保険運営方針の対象期間など
- 都道府県は、おおむね6年ごとに、都道府県国民健康保険運営方針を定める。
- 都道府県は、おおむね3年ごとに、都道府県国民健康保険運営方針に定める事項等について分析・評価を行うよう努めるとともに、国民健康保険事業の円滑かつ確実な実施を図るため必要があると認めるときは、都道府県国民健康保険運営方針を変更する。
ii. 医療費適正化に関する事項
- 国民健康保険団体連合会は、診療報酬請求書情報等の分析等を通じた医療費適正化等に努めなければならないこととされた
- 国民健康保険団体連合会は、医療費適正化に資する情報の収集、整理及び分析並びにその結果の活用の促進に関する業務を行うことができることとされた
iii. 資料の提供等の規定の改正
資料の提供等の規定を改正し、市町村は、必要があると認めるときは、被保険者の保険給付を受けた事由が第三者の行為によって生じたものであることを確認するために必要な事項につき、官公署に対し、必要な書類の閲覧若しくは資料の提供を求め、又は銀行、信託会社その他の機関若しくは被保険者の雇用主その他の関係者に報告を求めることができることとされた。
社会保険に関する一般常識
高齢者医療確保法
1. 費用負担のとりまとめ
前提)
負担対象額とは、療養の給付等に要する費用の額から特定費用の額(現役並み所得者にかかる療養の給付等に要する費用の額)を控除した額のこと
また、負担対象拠出金とは、流行初期医療確保拠出金の額から特定流行初期医療確保拠出金等の額(流行初期医療確保給付金の額に療養の給付等に要する費用の額に占める特定費用の額の割合を乗じて得た額)を控除した額のこと
a. 負担対象額及び負担対象拠出金(まとめて「負担対象総額」)
- 国 3/12 + 調整交付金 1/12
- 都道府県 1/12
- 市町村 1/12
- 保険料 13/100(後期高齢者負担)
- 現役世代からの支援 37/100(後期高齢者交付金)
→ 窓口負担 1-2割その残りを100%としての負担率
b. 特定費用の額及び特定流行初期医療確保拠出金の額
- 国 0
- 都道府県 0
- 市町村 0
- 保険料 13/100 (後期高齢者負担)
- 現役世代からの支援(後期高齢者交付金)
→ 窓口負担3割とその残りを100%として上記で負担
c. 後期高齢者医療の保険料の賦課限度額
- 後期高齢者医療の保険料の賦課限度額は、R6.4.1施行の改正で、「66万円」から「80万円」へ引上げ
- ただし、R6年度においては、次のような特例(激減緩和措置)が適用される
- R6年度は、「73万円」
- R5年度は、「67万円」
2. 出産育児支援金等に関する規定の新設
- 出産育児支援金の徴収・納付義務(後期高齢者医療広域連合→社会保険診療報酬支払基金)
- 出産育児関係事務費拠出金の徴収・納付義務(保険者→社会保険診療報酬支払基金)
- 出産育児交付金(社会保険診療報酬支払基金→保険者)【出産育児一時金、家族出産一時金、出産費及び家族出産費に充てる】
- 流行初期医療確保拠出金等の創設に伴う改正
3. その他
- 地方公共団体の責務→中心的な役割を果たす
- 保険者協議会が必置化された
- 医療費適正化計画等→保険者協議会必置化対応
社会保険に関する一般常識
介護保険法
1. 介護サービスを提供する事業所における生産性の向上、複合型サービスの定義の見直し、地域包括支援センターの業務の見直し、介護サービス事業私経営情報の調査・分析等に関する見直しなどの改正が行われた。